カーラ・ヒーツマさん(54 歳)は、朝起きるとアゴが痛いことに気が付きました。「何かとても硬いものを噛んだ後のような感じで、アゴが非常に重く歯も痛くなりました」と、彼女は語ります。カーラさんはコロナ禍で過大なストレスに苦しんでおり、夜間の歯ぎしりを自覚しています。「仕事を探していますが、現時点では非常に困難です。以前はよく演劇のボランティア活動をしていて、充実していたのですが…。」

活動ができなくなった現在、周囲の人と話して気を紛らしたりする機会を失いました。「私は何ヶ月も何もできず家にいます。パートナーもいないし、周りにいる人とも交流できず、寂しい思いをしています。その上、収入も途絶えたので不安でいっぱいです」これらのストレスで歯ぎしりが起こり、身体的な痛みも引き起こしています。「首の痛みと頭痛がひどく、往生しています。」
歯が縦に割れる
歯科医のDr.マルセル・スペックによると、彼女のようなケースは珍しくありません。「最近、歯が完全に縦に割れてしまった男性を診療しました」と彼は述べます。「歯ぎしりの最も一般的な原因は、ストレスです。」
彼はクリニックで、最近多くの若い男性が歯ぎしりや食いしばりをしているのに直面します。多くの人、特に若者がコロナ禍によって高いプレッシャーにさらされていることは理解していますが、体が緊張して歯ぎしりや食いしばりを引き起こす可能性があります。歯の永久的な損傷が発生する可能性があります。
首の苦情
「歯ぎしりをすると、歯がすり減って歯のエナメル質を侵食していきます。たった数週間でも、かなりの摩耗が進みます。そして、摩耗は元に戻すことはできません。歯ぎしりをすると過大な圧力が歯に加わります。これは顎関節の不調や首のこわばり、さらには頭痛の原因となります。
歯ぎしりや食いしばりは、多くの場合、マウスガードや自然なアゴへの自然療法によって対処できます。「マウスガードは歯を保護し、アゴの負担を幾分減らしてくれます。また、クリニックによっては、ボトックス注射をアゴに注射することもできます。しかし、これらはあくまで症状緩和のため対症療法です。もちろん、一番いいのは原因を治療してストレスを減らすことです。」
先述のカーラさんもこれを試していますが「歯ぎしり癖を根本からなくしたいのですが、なかなか状況が変わらないので難しいです。」と話しています。
〔※編集注:この記事は情報提供を目的としたものであり、医学的アドバイスではありません。個別のケースにつきましては医師にご相談ください。〕
引用元
https://commentaryboxsports.com/gnashing-of-teeth-due-to-the-corona-crisis-i-woke-up-with-pain-in-my-jaw/
監修・まとめ
藤原 邦康
カイロプラクティック・オフィス オレア成城 院長
米国公認ドクター・オブ・カイロプラクティック
一般社団法人日本整顎協会 理事
カリフォルニア州立大学卒業
カリフォルニア州立大学(映画専攻)卒業後、CG映像の制作に携わった後、米国ライフウェスト・カイロプラクティック大学へ転進。2004年 米国ライフウェスト・カイロプラクティック・カレッジ卒業2006年 カイロプラクティック・オフィス「オレア成城」開院。2016年日本整顎協会設立。
顎関節症に苦しむアゴ難民の救済活動に尽力。噛み合わせと瞬発力の観点からJリーガーや五輪選手などプロアスリートのコンディショニングを行なっている。格闘家や芸能人のクライアントも多数。
【メディア取材】
「あさイチ」(NHK)、「とくダネ!」(フジテレビ)、「Tarzan」(マガジンハウス)、「からだにいいこと」(祥伝社)、「日刊SPA!」( 扶桑社)、「おはスタ」(テレビ東京)ほか
【執筆】
サライ(小学館)
「自分で治す!顎関節症」(洋泉社)Amazonベストセラー1位
「体の理を生かすカイロプラクティック」(科学新聞社)